Making Diary
<APR. 2003>トルソのオブジェ編
製作前のラフスケッチ
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このHPをみてくれた人から男女一対のトルソ型 オブジェの発注がありました。「RED」と「BLUE」 という名前のついた会議室に置くためのもの。せっかくのオーダー、すぐ壊れるような素材で作っても仕方がないので久しぶりのFRPで、ついでに中に照明を仕込んで「光のオブジェ」にしようと思いつく。これは製作前のラフスケッチ。
スチロールをニクロム線で切る
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スチロールの固まりをニクロム線の「弓」で荒く造型していく。これはどこの樹脂屋および美術屋も作っているお手製の道具。
スチロールを包丁で切る
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「弓」では細かいところが詰められないので 次は包丁の出番。これもスチロール造型には かかせない。いちおう専用です。ネギは切ってません。
恐怖のワイヤーブラシ
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包丁でもなめらかなラインは作れないので最後は恐怖のワイヤーブラシ攻撃。これは早いしラインも作りやすいんだけど、あっという間に全身粉だらけになる。しかも静電気でなかなかとれないから、この作業にはいる前にはトイレに行っとくよーに。とうぶん、仕事場を出れない。
ベースの造型終了
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ワイヤーのあとにサンドペーパーをかけてベースの造型は終了。スチロールは加工が楽なので慣れている人ならここまではかなり早くできる。でも今回は久しぶりでなんか嬉しかったので調子にのって女体の方のウエストあたりを削り過ぎてしまった。仕方なくこのあと粘土で修正。ちと腕がすべった、というか。ここのところ材木とかばっかり削ってたからなぁ。
木工ボンドを塗る
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スチロールに直接、樹脂を塗ると溶けてしまうので木工ボンドを何度も塗って膜を作る。何度塗り重ねたか解りやすいように水性の塗料を混ぜておく。ついでにスチロールの小さな穴も埋まっていくわけだな。
グラスウールを張り込む
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目止めが終わったら樹脂を塗りながらグラスウールを張り込んでいく。あとが面倒なのでなるべく均一にきれいに張っていきたいんだけど久し振りなんでけっこう手間取る。仕事場はおもいっきりシンナー臭いわけですね。
サンダ−で磨く
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思ったとおり磨きがたいへん。バリを削り落として、サンダ−かけて、ペーパーかけて……。スチロールと違って固いし、グラスウールが粉になってすごいチクチクするんだよねぇ。
ポリパテ
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あんまり削り過ぎると穴があいてしまうので深追いせず、凹み過ぎているところはポリパテで埋めていく。このへんで美しいラインにこだわりだすともうたいへんなことになってしまう。一年ぐらいかけたいな、と思ったりして。
パテだらけ
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そんな時間かけてらんないぞ、と思ってもつい、パテを盛っては削り、また盛って、というのを延々と繰り返してしまうのだね。曲面 フェチなもんだからさ。で、結局こんなにパテだらけ。ところでこの画像、なんか『ゲ−ジュツ』チックでカッコよくないですか?
サーフェイサーを吹いたところ
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なんとか自分を無理矢理押さえて、やっと表面の仕上げを終わらせる。サーフェイサーを吹いたところでもう一度、確認。細かいところとかきりがないんだ、ホント。
文字部分を加工
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下側に穴を開けて中身のスチロールをほじくりだしたあと、前面の照明の光りの洩れるスリットと「RED」の文字部分を加工。女体は曲線的なスリット、男体は直線的なスリット。
白い布を張る
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開けた穴の内側から白い布を張る。複雑な凹凸に合わせなければいけないので伸縮性のある布を使用。しわにならないように、ラインが乱れないように張るのがなかなか苦労しました。このあと布部分にもう一度、今度は透明な樹脂を塗って固めていく。これでたぶん照明器具によくあるきれいな乳白になるはず。
逆さ吊り
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いくつかの仕事を同時進行していたため、記録を取り忘れてしまった。少しとんで、いきなり塗装後の逆さ吊り。光りの透過部分はうまくいって、あとは電飾の仕込みとか、スタンドの製作とか。電球が切れたら簡単に交換できるようになんてことも考えないといかんしね。
組み立て完了
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塗装も乾いて、マスキングも剥がして、組み立て完了。
電飾スイッチオン!
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最後に、電飾、スイッチ、オン!どーだ!けっこうラフどおりかな…?
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