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前回から一転、ぐっとサイズダウンしてラブリーなお仕事。モンジャ・キッズという子供向けサイトのキャラクターをフィギュア化。全部で10体もあるのでなかなか大変そう。まずは原画を作りたい大きさまで縮小コピーする。 |
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全部、粘土で作ると乾燥に時間がかかるので原画にあわせて発泡スチロールで芯を作成。この写真、カッターの置き方がちょっと怖かったなぁ。 |
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まずはおおざっぱに肉付け。造形がしにくいので手足、しっぽは後回し。顔と胴体から。 |
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10体分の顔と胴体、乾燥中の図。なんか内職しているようだ。この蒸し暑いのにヒーター、つけました。 |
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少しずつその他のパーツもつけていく。この時点では目などは仮。いったんつけてみて、バランスがおかしくないかチェック。顔のラインの歪みなどを確認して、あとで削り落としてしまうこともあり。 |
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原画を見ながら、ボリュームが足りないところには粘土を盛っていく。盛って、乾かして、削って、また盛って、乾かして、これを繰り返して少しずつ原画に近づけていく。 |
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このあたりまで出来てきたら、いよいよ細かい作業。手足などは少し大きめにつけておいて、そこから削りだしていくほうがラク。身体の後ろに出っ張るしっぽは作業がしにくいので、ある程度、顔の表情や手足の造形が詰められてから、最後に。 |
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久しぶりに出した細かい作業用の道具。並べながら思うこと、「あー、歯医者、行かないとなー。」 |
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精密作業用のやすり。先がいろんな形状のものがあるんだけど気がつくと2,3種類のものしか使ってない。クセだね。 |
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やすりなどで難しいところはルーターを使う。これで自分の虫歯を削った同業者を知っている。私はとれた銀のクラウンをアロンアルファでつけたことがあるぐらいだな。 |
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ネコのしっぽ、アヒルの足、こういう細い部分には芯をいれておく。その他、壊れやすい耳の先端なんかには、塗装前にアロンアルファを染み込ませておく、なんていう小技も使う。 |
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造形が完了したら粘土のけば立ちを押さえ、細かい粉をとりのぞくために一度、水をつけてならす。これを乾燥させてから小さな傷を埋めるためにサーフェィサーを吹きつける。 |
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とりあえず10体、すべて造形は終了。サーフェィサーが乾く間に、散乱した道具を片づけねば。塗装はさらに繊細な作業。 |
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サーフェィサーが乾いたら、表面のざらつきを細かい紙やすりで撫でるようにして落として、塗装前の最終確認。原画と見比べて、チェック。 |
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やっと、塗装。原画に近い色を作る(調色、という)のも、なかなか年期の必要な作業。昔はなかなか近い色が出来ず、苦闘しているうちに大量 の絵の具を使ってしまったなんていうこともよくあった。 |
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細かいところを描く時は、自然に息を止めている。ここではみ出したら今までの苦労が水の泡。 |
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やっぱり目は、最後ですね。不思議なことに目を入れると急に生き物っぽくなる。それだけにいちばん大事なところ。人形は顔が命、ですな。 |
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10体全部、塗装して、表面に保護用のスプレーを吹いて、自立できるようにアクリルのプレートをつけて、やーっと完成。前回のような大きいものは筋肉痛になるけど、細かいものは肩が凝ります。最近、やっとその違いが解ってきた。 |
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